こんにちは管理部さん(@acts1216)です。今回は『KGI・KPI』についての記事です。
これは、大きな目で見れば、スモールステップ法などにも応用ができる考え方になるので学んでおくと良いです。特に営業事務の方はこのKGI・KPIの管理や集計をする場合が多いので知っておくと損はないです。
KGI、KPIは名称こそ横文字を使っていますが、理解すれば「なんだそんなことか」程度の知識です。
ぼくも、食事の数字管理したいカモ
KGI・KPIは営業事務にとって必須用語
KGI(経営目標達成指数)
KGIはKey Goal Indicator(キーゴールインディケーター)の略で日本語では経営目標達成指数です。成約率や成約数、売上高など経営の成果(目標)を数字で表すための数値です。そのため成果をどこに設定するかによってKGIが変わってきます。
例えば、”飲食店で月1,500万円の売上げを達成するために毎日の売上目標を50万円”に決めたとします。その場合50万円がKGIとなります。他には、”保険会社で毎月契約を10件とすると3日辺り1件の契約を決める”この毎月の契約10件もしくは3日に1件がKGIとなります。
おおよそは月の売上げや成約件数/率の場合が多いですが、どこを成果(目標)とするかでKGIは変わってきます。
結構言っている人によってまちまちな数字です。事務職の方などは上司がどこをKGIと言っているのかよく確認するとよいです。
KGIの子どもKPI(重要業績評価指数)
KPIはKey Performance Indicator(キーパフォーマンスインジケーター)の略で日本語では重要業績達成指数と呼ばれます。KGIを達成するためのプロセスごとの目標です。KGIが売上げの元となる目標に対して、KPIはその子どもと言えます。
上の例に倣うと、飲食店で毎日の目標を50万円にしており、来たお客様の平均の飲食が1人1万円で通常150人来店で購入が30人程度だったとすると、来店者を250人に増やすか、平均購入を17,000円にすれば目標が達成されると考えられます。この250人もしくは、17,000円がKPIとなります。
この他にも営業電話であればKGIをアポイント数に設定した場合の電話件数であったり、訪問営業であれば、KGIを成約数にする場合は訪問数であったりします。言い換えると、”KGIを達成するため、成功率が上がる要因の数字”がKPIと言えます。
KGI・KPIの考え方と違い
違いについてまとめるとこんな感じになります。
KGI | KPI | |
---|---|---|
正式名 | Key Goal Indicator | Key Performance Indicator |
日本語 | 経営目標達成指数 | 重要業績達成指数 |
ざっくり 言うと | 成果目標 | KGIの達成確率を上げるための目標 |
具体的に 言うと | 経営や売上に直接かかわってくる目標となるもの | KGIを達成するために一定数を上げなければいけないKGIプロセスの中の目標 |
一般的に使われるもの | 成約率、売上、成約件数 | 営業電話件数、訪問件数、受注件数、クリック率(web業界) |
僕の場合、狩りの成功回数がKGI、餌場探しの回数や、狩りをした回数がKPIになるのカモね
KPIは因数分解能力が鍵となる
KPIを決める際は、元となる目標(KGI)を達成するための流れで具体的な数字を決めます。これ因数分解の能力が必要ですが、簡単な方法として数字を集計できる業務の流れを見ていけばKPIを決めることができます。
上の飲食店を例に挙げてみます。この飲食店では来店者を増やすということが重要とみなして、KPIを決めてみます。まずはお客様がお店を決めてから食事(購入)までの流れは下記のとおりとなります。
- お店を選ぶ(口コミ、ネット、衝動的など)
- 来店(予約、予約しないでそのまま)
- メニュー決め
- 飲食
- (追加メニュー)
- 飲食
- 支払い
- 帰宅
この中ではおおよそ数字で管理が可能ですが、来店数を上げるために比較的集計しやすいKPIはお店を選ぶ方法であるネットの閲覧数と来店の際の予約数です。なぜなら来店数を増やすためにはネットでアピールをすれば来客数が増える可能性があるからです。また、予約数が多ければおのずと来店数があがるからです。
もし、来店者からのアンケートを実施して、ネットの閲覧で訪問される客がほとんどいなければ、ネットでツイートしてくれた方に割引サービスなどの戦略を実施して来店客数を増やし、KPIを達成するような戦略が考えられます。
また、お客様の1人辺りの飲食金額を上げたというKGIが設定されているのであれば、注文数がKPIとなります。なぜなら1人当たりの注文数が増えれば、飲食金額が増えるからです。
プロセスを把握するためにはいろいろな方法があります。下のものは有名なフレームワークなのでこういったものを使用すると流れがわかりやすくなります。
- AIDMA(アイドマ)…消費者の購入プロセスをAtention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Motive(動機)、Action(行動)の5つに分けて考える
- WBS(ワークブレイクダウンストラテジー)…主に工程管理・計画に使われる方法。大分類・中分類・作業に分け、仕事を分解していく方法
- MECE(ミース) …「漏れなくダブりなく」という意味のロジカルシンキング法。WBSなどと使用し、仕事の抜け・漏れがないか確認する標語みたいなもの
KGI・KPIの実践的な使い方
KGI、KPIは主に営業事務やWeb業界で使われる用語ですが、実際は目標を数字で管理して達成したいという時であればなんにでも応用が可能です。ここでは仕事編・日常編の二編で実際にKGIとKPIの使い方をお伝えします。
仕事編
営業事務
保険の訪問営業の会社事務員のA子さんはある日上司からこんなことを頼まれました。
「営業担当の成約件数はわかるがもうちょっと具体的な管理がしたい」
そんな時にこのKGI、KPIを使いエクセルで管理画面を作ります。結果としてこんな感じになりました。この中でKGIは電話の場合”アポイント”、訪問の場合”成約”となります。
KPIはどこにあたるかというと、アポイントであれば、電話の件数、メール資料、郵送資料の送付。訪問であれば、見積の提出、来訪です。
営業電話でのアポイントの成立を成果や目標(KGI)に定めた場合、電話をした回数がメインのKPIとなります。なぜなら電話をしなければアポイントも成立しないからです。
メールや郵送での資料の送付もメインではありませんがKPIとなります。理由としてはアポイントの成立がしやすくなるからです。資料を送付するという場合、電話を受けた相手が少なくとも”関心を持っている”ことになります。そのため次に電話をした場合にアポイントの成功確率が上がると考え、KPIの一つとなります。
同じように訪問した場合のKGIは”成約”です。このうちメインとなるKPIは訪問件数です。訪問件数をこなせばおのずとKGIが達成しやすく成ります。電話の資料送付と同じように直接的ではありませんが、見積、来訪もKPIにあたります。なぜなら成約に至らずとも見積を依頼してきた、再度の来訪をしてくれることは、成約する確率を上げる行為だからです。
数打ちゃあたる感じがKPIなのカモー
日常編
仕事に限らずとも日常でもKGI、KPIの考え方は使えます。例えば清掃。”きれいになっている状態”の数値は難しいですが、”ものが落ちてない状態”と”掃除機を使った回数”をKGIとします。具体的に言えば、毎日床に物を落ちていない状態を0落ちている状態を1と2つに分けることで無理やり数値目標にします。
一緒にKPIも考えます。床に物を落ちていない状態は”ものを拾う”ことをすれば落ちていない状態に近づきますので拾った回数をKPIにします。また、”ものを床に置かず所定の位置に置けば”落ちていない状態に近づきます。これを表にするとこんな感じです。
残念ながら未達成となっていますが、このように管理することが可能です。
まとめ
KGI、KPIは名称こそ専門的でとっつきにくいように思いますが、KGIは”目標”、KPIを”KGIの目標の達成確率を上げるための目標”と言い換えればわかりやすくなります。
営業や広告に携わる方でこの考え方が身についていれば問題なく仕事を進めることができます。
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